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2021年7月19日

あなたのためです!歯医者さんで神経を抜くって言われたら、一度は嫌だって言ってください・・・

 今回のお話は
「歯科オタクの診療日記・本日の1枚 2017/0915」
「歯医者さんで神経を抜くって言われたら、一度は嫌だってお願いして下さい・・・」
です。
と言うことで、本日の1枚です。
60代女性の患者様です。
見た目は、40代にしか見えない素敵な方です。
治療の相談を希望されて来院されました。
正面写真です。
1729.jpg
左横から見ると、奥から2番目のゴールド冠表面に貼り付けた白い樹脂が剥離しています。
さらに、糸切り歯の周りの歯肉が痩せてきました。
1730.jpg
右横からの写真です。見た目は、大きな問題は無さそうです。
1731.jpg
上の歯の、咬みあわせの面です。
かなり奥歯のゴールド冠が摩耗しています。
1732.jpg
下の歯の咬みあわせの面です。
1733.jpg
奥歯のセラミック冠の白い部分が剥離しています。
レントゲン写真です。
1734.jpg
下の前歯以外は、すべての歯が治療済みです。

 治療後から現在まで、痛みも気になるところも無いそうです。
治療についてのご相談は、60代になりこれから身体に何が起こるか解らないので
きちんと歯のメンテナンスをしておきたいとのご希望でした。

さすが、セレブな方は賢いです。

診査の結果は、歯肉が痩せた糸切り歯付近と
奥歯の歯周ポケットに異常が見つかりました。
特に、歯髄と呼ばれる歯の神経組織を取り除かれた歯が重傷でした。

 この方の例だと解りやすかったのですが、レントゲン写真の右側の歯が重傷でした。
歯の神経組織が失われた歯は歯周病が悪化しやすい傾向があります。

理由は、神経の組織を除去された歯は、歯の中に細菌が侵入しやすいからです。
歯周病が悪化しやすいと言えます。

さらに、とても歯が脆くなります。
枯れ木と同じなのです。
根っこが折れやすくなります。
根っこが折れれば、残念ながら抜歯の運命です。

あなたも歯医者さんで、神経を抜くって言われたら、
歯医者さんにお願いしてください。
「先生、何とか神経の組織を残せませんか?」
って質問すれば大丈夫です。

あなたは知らないと思いますが、先進国の中で日本人の総入れ歯の比率はダントツに高いのです。
日本人の歯は神経組織が取り除かれた歯がとても多い事と密接に関係があります。
枯れ木のように弱い歯は、根っこが折れて抜歯となるからです・・・。

 前回の記事にも書きましたが、薄利多売の保険診療の弊害で
限られた時間の中で効率を追求すると、
治療中、治療後の知覚過敏や痛みなどのクレームが出ないように
神経組織を除去しておいた方が歯医者さんには都合が良いのです・・・。

 例えば、歯を削って銀歯を被せるとします。
この時、神経組織を保存する場合、
歯を保護するために削った歯に、仮の歯を装着する必要があります。
削られた歯は、とても知覚が過敏で痛むからです。

そのために仮の歯を製作するのですが、手際良く製作しても1本30分以上かかります。
何本もまとめて製作する場合は、術前に準備しておいても1時間以上かかるのです。

それなのに、驚く事に保険診療には仮の歯の製作費用は認められていないのです。

 もちろん製作するのは歯医者さんの自由ですが、
保険治療では仮の歯の費用は出しませんと言う事です。

当然、良かれと思い神経を残しても、仮の歯を製作しなければあなたからクレームがきます・・・。

「治療してもらった歯が、しみる~!痛い~!」って・・・
あげくの果ては、あの歯医者は痛い・・・、下手くそ・・・です。

 ところが、神経組織を除去してしまえば、
歯は弱くなりますが一時的には痛みは出ないのです・・・。

 タダでさえ、世界最低料金の保険治療です。
流れ作業で沢山の患者さんをこなさなければ、経営が成立ちません。
当然、手厚い治療なんて考えなくなります・・・。

歯医者さんは、神様ではないのです・・・。

ある意味、薄利多売の料金なりの治療と言えるかもしれませんが・・・。

別の患者様の症例です。
60代の患者様です。
レントゲン写真です。
すべての歯の神経の組織が除去されています。
このような患者様は、特別な例ではありません。典型的な日本人の中高年のお口です。
根っこの中に白く見えるのが、神経の組織を除去した空洞に詰めるお薬です。
1735.jpg
参考までに、最初の患者様のレントゲン写真です。
1736.jpg
何となく、違いが解りますか?写真の右上下の奥歯以外は
根っこの部分に白いお薬がありません。
生きている歯です。

この方の今後の問題点は、神経組織を除去された歯の根っこが折れる事です。
残念ながら、それがいつなのは誰にも解りません・・・。
しかし、その他の歯は歯周病を改善すれば長期間保存する事が可能です。
この方が、総入れ歯になる可能性は極めて低いと言えます。
その最大の理由は、神経組織が残っているからです。

 実はこの患者様は、20年前に私が治療させて頂いた患者様です。
苦労して、神経組織を保存した甲斐がありました。

お仕事が忙しく、治療では20年ぶりの再会となりましたが
治療後20年間、特に不自由なくお使い頂けたとお聞きして安心しました。

残念ながら、歯周ポケットに異常が見られた場所は改善が必要ですが
歯の神経組織を残す事の重要性をあらためて実感しました。

下の写真を見て下さい。
60代の患者様です。
1737.jpg
日本人の中高年の典型的なお口の中です。
保険の銀歯の宝庫です・・・。
先進国では、日本人だけの特殊なお口の状態です。
もちろん、悪い意味で・・・。
歯科医として、悲しくなります。
この方は、歯の痛みで来院されました。
下がレントゲン写真です。
1738.jpg
根っこが真っ二つに割れています・・・。
残念ですが、もちろん抜歯となります。

そして、次々と神経組織を除去された根っこが順番に折れて、総入れ歯になるのです・・・。

あなたの歯は、大丈夫ですか?
歯医者さん選びは慎重にお願いしますね。
ではまた。

●目黒歯科医院では入れ歯・インプラントなどの相談を受け付けております。
※詳細な診断をご希望される場合には、保険診療にてレントゲン撮影・歯周組織検査をお勧め致します。
現在の状態を詳細に把握することができ、それにより具体的な治療法のご提案が可能となります。
(健康保険の一部負担金は、3割負担の方で~3,500円程度です。相談料は、無料となります。)
※レントゲン撮影、歯周組織検査をご希望されない場合、具体的な治療法について提案が
できない場合があります。(こちらの相談をご希望される場合、一回3,000円の費用がかかります。)
Tel:0283-62-1125
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目黒歯科医院 院長 目黒 伸行

医院サイト:
http://www.meguro-shika.jp/

こんにちは。佐野市で唯一ドイツ式入れ歯を手がけ、難症例のインプラント治療にも対応する「目黒歯科医院」です。

当院には、歯のことで長年にわたって悩まれ、満足のいく入れ歯やインプラントの治療を求めて何軒も歯科医院をまわってこられた患者さまが多く来られます。宇都宮や県外からわざわざ来院されることも珍しくありません。
そんな患者さまのご期待に応えるために、できるだけお気持ちに寄り添い、満足いただける治療をご提供するために努力してきました。
本気で治したい、心から健康になりたいという方のご期待に応えること。理想の治療を求めてくださる方に、満足していただける治療をご提供することが私の願いであり、幸せでもあるのです。

院長 目黒伸行