総入れ歯治療で失敗したくないあなたへ!骨隆起は除去しないでください!
企業秘密ですが、世界初の歯型採りをご紹介します。
下の写真を見て下さい。
70代、男性です。インターネットで検索され、来院されました。
自費総入れ歯の患者様です。
ドイツ式総入れ歯、シュトラックデンチャーの症例になります。
上アゴの写真です。
さて、この患者様の上アゴには特徴があります。
どこだとおもいますか?
ヒントは、画像の左側、中央付近です。
では、答えを下の画像でお見せします。
発見できましたか?
分かりやすいように角度を変えてみましょう。
何やら、膨らみがあります。
それも、左右で3つもあります。
これは、骨隆起と呼ばれる骨の出っ張りです。
病的な物では無いので、心配はいりません。通常は、何もしません。
でも、総入れ歯の治療時、一般的には歯医者さんは嫌がります。
理由は、入れ歯の外形が上手く作れないからです。
歯型も上手く採りにくいです。
そのために、歯医者さんによっては外科的に除去を勧める場合も多いです。
でも、私の考えは全く違います。
この膨らみを逆に利用して、入れ歯の安定性向上に利用します。
総入れ歯のクレームの多くは、入れ歯がユルいというものです。
上アゴの入れ歯なら、落っこちるというクレームです。
下の写真を見て下さい。
歯型の写真を逆さまにしました。喉の方から見ている状態です。
上の入れ歯なので、当然入れ歯は落っこちないように重力に抵抗しています。
ここで少し考えてください、
もしもこの膨らみに入れ歯が引っかかれば落っこちませんよね・・・。
とても、役に立つのです。
ということで、
世界初の歯型採りで入れ歯の製作に入ります。
最初にお見せした歯型から、さらにあなた専用の個人トレーを呼ばれる器具を製作します。
下の写真が上アゴ用です。
下の写真が、下アゴ用です。
企業秘密ですが、お見せします。
下あごには、3カ所にピンが埋め込まれています。
そして、下の写真を見て下さい。
何か、落書きがありますね?
これは、ゴシックアーチと呼ばれるアゴの動きの軌跡です。
カラスの足跡みたいですね。
これで、咬みあわせの中心を探すのです。
ちなみに、歯医者さんの人生で、
一生ゴシックアーチを採らないで終る人がほとんどです。
下の写真が、咬みあわせの中心です。
青い丸印の部分です。
この中心で、しっかり咬み合うのを確認しています。
そして、この咬みあわせの中心で上下顎同時に歯型を採ります。
当院の歯型採りは、恩師の稲葉繁教授が発案された治療法です。
上下の歯型を同時に採得、さらにお口のスペースを全て記録できます。
何だか意味不明だと思いますが、
全ての歯を失った方の総入れ歯治療は、歯科治療の最高難度、最高峰です。
知識と技術の見せ所なのです。
情報量は多いほど、完成度が上がります。
まさに、画期的な歯型採りなのです。
但し、とっても難しいです。
入れ歯のベテランのあなたは、歯医者さんで歯型採りの経験が沢山あるはずです。
でも、上の歯型と下の歯型は別々に採ったはずです。
横から見ると、上下が一体化されていますよ。
それを、咬合器と呼ばれる器械に装着したところです。
途中の製作過程は、省略しますね。
そして、仮合わせをして確認します。
そして、完成です。